生きる(仮)

DIE FROM LOVE

LOVE PARADE GOES EVERYWHERE―コーネリアスと人生

14歳のときに初めて聴いてから約10年間聴きつづけいまでも「いちばん好きな音楽作品は?」と訊かれたら真っ先に名前を挙げるであろうアルバム
の 再現ライブに行ってきました 今月2回……



禁じ手の『箇条書き』をやります



・まじでほぼ全曲やるんか 聞いてへんぞ
Fantasma再現のときも全曲はやってないよな?God Only Knowsとかさすがにいまさら歌わんやろ……(そう思っていたときがわたしにもありました リキッドルームでの初回公演までは)

・神神の神オープニング(シルエットが指差したところに文字が浮かび上がるの最高すぎて奇声獣と化した)からのアルバムそのままPoint Of View Point→Smoke→Dropの流れめちゃよかったまさにわたしが愛してやまない傑作Pointだった
そのなかでも変化があるのが面白いな Smokeの新しい映像のことです あれなにびっくりした わたしが見逃していただけで既に発表されていたりしますか

・去年のホールツアーの時点でだいぶ極まっていたAnother View Pointがさらに極まっていて大爆笑してしまった 筋肉体操はずるいやろがい
政治的な映像とか「関西電気保安グルーヴ」とかしっかり入れるあたりがいいなというか普段そういう部分に触れない人だからこそこういう演出が映える
つ~かアルバムでもそうだけどAnother View PointのあとのTone Twilight Zoneはほんまに高低差で耳キーンなるわ

・「死ぬほど聴きたいけど聴けるか自信なし」ランキング第2位 Bird Watching At Inner Forest ありがとうございました アコギのカッティング最高でした 中学時代の自分に教えてやりたい

・それでもっとかつての自分に教えてやりたいのが あれ あれですね Brand New………………



フラグ立てんの好きだな~

Fanstasmaツアードキュメンタリーの上映会でホリーが「もうやらないかも」という趣旨のことを言っていたんだよな それで実際Mellow Wavesツアーでやらなかったんだから もう一生聴けないんだろうなと思っていた曲だ 不意打ちで殺されてしまった
SensuousツアーのFancamを漁っては永遠聴いた曲 テルミン演奏は想像以上に多幸感がすごかったし小山田さんの歌唱は想像以上にノビノビとして美しかった この曲をまた日本で演奏するという選択をしてくれたことほんとうにありがたかった
次にコーネリのライブ行くときは死ぬ気で最前入ったろ

・続けざまに「死ぬほど聴きたいけど聴けるか自信なし」ランキング第1位 Fly まじでまじでありがとうございました 我が青春に一片の悔いなし
イントロのギターからしてかっこよかった 原曲はパンが振られまくっているから複雑に聞こえるし実際クソ複雑な曲なんだけど ライブだとシンプルなロックのようにも聞こえてこれはこれで……
え~んもう聴けないのさみしい なんでSensuousツアー以降やってくれてへんかったんや またやってくれまだ全然余裕で歌えるやろ

・Brazilのラストのペグ回しながらギター弾くところ好きすぎる スクリーンの青いシミからインクがどんどん垂れてくるやつ なんというか小山田さんこういう不気味さめっちゃ好きだよね
ペグ回しながら弾いたギター チューニングめちゃくちゃになって大変じゃないかなとは思う

リキッドルームでのMCは「最初なのでヨチヨチですみませんでした」オーチャードホールでのMCは「このあとアメリカとカナダに行ってきます」で終了した 去年のツアーより短くなってへんか?
ちなみにリキッドルームでの演奏は既にヨチヨチどころか管理職レベルの貫禄だった

・あとはまあ未来の人へとかあなたがいるならとか わたしの愛してやまないSonorama 1とか この場で聴けるのか微妙なところがあった曲たち 聴けてよかったなと思う 話題のドラマ主題歌はありませんでしたが
10年以上も前の曲と最新の曲がしっかり共存できているのさすがだなと思ったし あなたがいるならはもう代表曲ってことでよくないですか そうしましょう
逆にやらなくてビビった曲もあったけど……Star Fruits Surf Riderのないコーネリアスのライブなんていつぶり……

・という感想で終わっていたんですリキッドルーム公演終了時点のメモは
近年のコーネリアスってツアー中にセットリストを変えることがほぼ皆無なんですだから油断していた完全に ホールで1曲つけたしてくると思わなかった
あと完全に忘れていた
1stも再発したということを……



「デビューアルバムの曲をライブで聴く」難易度はアーティストによって異なると思うけど コーネリアスのそれはありえん高いと思っていて……いやなんならもう死んでもやらないと思っていた いまの民生がMaybe Blueを歌うのとはまた違うんですよ
わたし自身1stはいまでも受け入れられないから絶対やってほしいなんて1ミリも思っていなかったが
実際やられるとイントロの時点で大パニックになったしボロボロに泣いてしまった 聴きたいと思っていなかった曲を聴いてなんで泣くんだ
よくわからんけどつい先日のインタビュー記事で小山田さんが「1stの曲も自分にとっては大切」と言っていたので……そういうことだろう

なにが恐ろしいって原曲キーだった まあBrand New Seasonが原曲キーで歌えるなら1stの曲も歌えるか
それにつけても違和感がなさすぎて……25年前の曲なのに……御年50……「僕はボーカリストではない」と言い張る人間が……なに……

・最後の挨拶のときだけサングラス外すのいつから恒例行事になったんや?



なんというか10代のころせっせと張りめぐらせてきた伏線が地引網でまとめてごっそり回収されたようだった
そのせいか齢24にして人生大詰めみたいな気分になってしまった 早いな でもそれくらいコーネリアスとPointとともにあったんですよわたしの青春
ただまだ死ねないな ひとつのものを長く好きでいるといいことがあるとわかってしまったので
いいことがあるというか……いいものを いい夢を見させてくれるんだよな 当方の好きな人間は総じて立派で 稀有な才能を持っているので こっちの夢をも超えるような夢さえ見せてくれる

""いい夢スタンプラリー"" コンプリートはできないと思うけど(なんだかんだフリッパーズ・ギターは再結成しないし……) できるだけ埋めてから死にたい
生きましょう



なんでやねんと思うけど終わってからMellow Wavesのことを考えた いつかこのアルバムのこと客観的に考えられたらいいな~と思っていたけど いつのまにかそれができるようになっている自分に気がついたので
Pointはユルユルだった自分の美的感覚やセンスを固めてくれた作品だけど Mellow Wavesは人格形成に多大なる影響を与えてくれたな
いや人格形成もなにも発売時点でわたしは20歳を過ぎていましたが Mellow Wavesを聴くことで
なんというか…………老け込んだよね……
そりゃだって前のアルバムまでそよ風~とか歌っていた人が急に生とか死とか時間とか愛のことを歌いだしたら影響も受けるって わたしがここ最近ずっと""終わること""しか考えられないの絶対Mellow Wavesのせいだわ

でも客観性を持ってなおMellow Wavesはそれくらい自分にとって大きい作品だったと思えてよかった これもまた一生聴いていくんだろうと思う