生きる(仮)

DIE FROM LOVE

選手オタク2回目のWBCを見る 野球ってすごいんだ編

どうする?
肩車の話からする?

村上宗隆 「哲人さんが嫌だって」 WBC優勝後の山田哲人“肩車”は “お姫様だっこ”の予定だった

山田さんがお姫様抱っこを嫌がったのオタクが騒ぎすぎたせいもあるかな……と反省したが すぐに「騒がれるのが嫌なら肩車もしないのでは?」と思い至り立ち直った
騒がれるのも目立つのも プロ野球選手にしては珍しいくらい苦手にしている人だと思う そんな山田さんがこうしてはっちゃけた姿を公にしてくれる 彼の手を引いていっしょにはっちゃけてくれる村上くんの存在はよっぽど大きいんだなとあらためて実感した
だからと言ってお互いのイニシャルを形取ったりするのは……さすがにちょっと……平成の高校生カップル?



大会中うわごとのようにこんなことを言っていたらマイアミのお姫様じゃなくて平成の高校生カップルになって帰ってきちゃった
まあ優勝後のネタ披露がどうあれ山田さんが姫であることに変わりはないから……侍ジャパンがガチの社会現象のど真ん中にいるいまこういうことも言いづらくなってきたな 言っているが?



なによりまずお祝いだわ 肩車の話からする?じゃねえんだ 優勝おめでとうございます
正直まさかほんとうに優勝すると思っていなかったので 決勝戦リードしたまま試合後半に突入したあたりで あれこれもしかして勝つか?とようやく焦りだした
2019年のプレミア12 2021年のオリンピック そして今年のWBCと連続で世界一になっている いま日本の代表チームは間違いなく強い
その強いチームのなかにいつも自分のいちばん好きなプロ野球選手がいる いまだに信じがたい現実だ

優勝できてよかったと思うのは これが山田さんにとって最後のWBCになるであろうということ もっと言うと最後の国際大会になるかもしれないということを 代表に選ばれた時点からずっと覚悟していたから
しかし大会が進むにつれその覚悟がどんどん揺らいでいくのを感じていた



大会が始まる前ちょっと病んだ それは山田さんの調子がよろしくなかったからではなく
大谷くんの活躍を見て「このチームは大谷くんさえいればそれなりの結果を残すのでは?」と考えてしまったから
山田さんがいてもいなくてもそう変わりないかもしれない それなのに自分が代表チームを 山田さんを応援する意味ってなんだ?
などと思い詰めて 自我を見失ってフラフラしてしまった

大会が終わったいま それでどうだった?と問われて 胸を張っていや山田さんがいなければ優勝できませんでしたけど……と即答することは
正~直 難しい!
それでもよかったと思えるのは 「それがなければ優勝できなかった」とまでは言えないにしても 確かに山田さんは活躍してくれたから
強化試合ガチのマジで1本も打たなかったくせに大会初打席にして突如息を吹き返した中国戦でのあのタイムリーとか 決勝戦での積極的すぎる2盗塁とか ひとつのミスもなく堅実に守りつづけた成果が如実に顕れた最後の4-6-3とか
サヨナラもホームランもなかったけれど 確実にそこに山田さんはいた
スターだらけの代表チームで だれよりも大きい応援歌のなかこつこつと結果を残す姿は メディアが言うとおりの「ミスター国際大会」だった

オリンピックでの2本塁打や勝ち越しタイムリー プレミア12決勝の逆転ホームランに脳を焼かれて だいぶ自分のなかのハードルが上がっていたように思える 別にああいう派手な所業だけが「結果」ではないし
なんならこの大会での山田さんの戦いかたを見て オリンピックのときよりよっぽど国際大会慣れしているな……と感じた
だとしたらこれが最後じゃなくてもいいんじゃない?
せっかく慣れてきたところだし 今回みたいなポジションでなら まだまだ代表として戦えるんじゃない?言うて次のプレミア12とか来年だし なんなら次のWBCは3年後 いけるんじゃない?
一戦一戦その思いは強くなっていったし いまも心のどこかでうっすらそう思っているが

侍・村上 “遅くて世界一速い”WBC1号「完璧でした」30打席目、今大会最速打球速度185キロ― スポニチ Sponichi Annex 野球

この記事を読んで「いややっぱり最後か」と思い直した 今回ですら出るかどうか迷っていたならそれはもう最後だ
別に大会を終えて心変わりしたとかあればそれはそれで歓迎だけど 山田さんにとってこれが「最後」なのだとしたら その決断もちゃんと受け入れないといけないなと思う
でも だからこそ 帰国してから山田さんがしきりに「野球をやっていてよかった」などと言っている 最後にそういう大会にできてよかった
結果論でしかないけどほんとうにいい大会になったから 出ていなければ山田さんにも多かれ少なかれ後悔はあったかもしれない 説得してくれた村上くんには感謝しかない オタクとして感謝申し上げます……寿司もいっぱい食べな……



さて病んだのは大会前の一瞬くらいで そのあとはすごく落ち着いた気持ちで見られた大会だった オリンピックも大概だったけどあのとき以上にすっきりした心持ちでいられたかもしれない
それに伴って ものす~ごい楽しかった!!!

しかしまあ「試合に勝ってみんなもよろこんでいるのにひとりでしんどい思いをしている」という状況が多かったな。損した気分だ。


2017年のWBC直後に書いた文章 そのなかにあったこの一節を読み返したとき わかる~成長がねえ~と爆笑したりしたものだが
今回の大会中はこういう温度差をほぼ感じず みんながよろこんでいるときにいっしょによろこべた それがすごくうれしかった
自分より世間のほうが熱狂していないか?と感じる瞬間も多少……あったが……周東足はっやの動画とか拡散されすぎだろ 足だけで5万RT稼ぐな

それもこれも全部 山田さんがこれまでの国際大会で数え切れない実績を積んでくれたから こんなに大きな大会を落ち着いて楽しんで見られるくらい オタクが信頼できる推しでいてくれたからだ
山田さんを苦しめ傷つける野球が憎くてたまらない時期もあった それがいまこうして 一生の趣味になったらいいなと思えるほど野球観戦そのものを楽しめている
あらためて山田さんを知ることができて 山田さんから野球を見るようになってよかったなと思う



世界一グランドスラム(世界一グランドスラム?)を果たして おととしにはヤクルトちゃんで日本一も達成しているし ここからのモチベって……なに……と少し考えたりもしているが
「みんなと楽しく野球ができた」という感想 あれはほんとうに素敵だった
また山田さんの口からこの感想が聞ける日を楽しみに しばらくはこれまでどおり彼のことを追いかけていようと思う

一生もない永遠なんて存在しないと山田さんを好きになったときから自分に言い聞かせている いまもそうだ
でもこんなに自慢な推しのこと死ぬまで忘れないでいたい それはそれとして3年後そこに山田さんがいなくてもまた世間といっしょにWBCで熱狂したい

あ~、シーズンが始まる❗