生きる(仮)

DIE FROM LOVE

好きな人間がスーパースター2021 俺とみんなの山田哲人

閉会式を見ていたら突然ラッキー7が始まって動揺しちゃった オリンピックの閉会式で贔屓球団のラッキー7が始まることあるんだ
東京音頭があるなら予告しといてよ ちなヤクがびっくりするでしょうが わかっていれば山田さんも村上くんも閉会式に出てくれたかもしれんし……
いやまじ今大会で悔いが残ることのひとつに「開会式でも閉会式でも推しが見られなかった」がある せっかくのオリンピックですよ 合宿中だったから開会式はともかくとして
閉会式……疲れているのはわかるが……あれだけオリンピックに出たがっておいてセレモニーとかは意外と思い入れないのね山田さん……



ほかの悔いが残ることも先に挙げておくか まず無観客だった 推しの人生の大一番やっぱり生で見られたらものすごい感慨があっただろうなとは思う ありすぎて心臓張り裂けていたかもしれん
まあチケットを持っていた試合が日本戦になるかもわからんかったが 自分のことは抜きにしても この晴れ舞台で山田さんの応援歌が大音量で流れたらどれだけよかったろう
しかし応援歌を聴きたいがために初球を見逃すことがある山田さん 有観客だったら韓国戦のあの初球を振っていなかった可能性あるな……

あとマクガフvs村上も見たかっ……たか?マクガフvs山田だけでもだいぶ精神を摩耗したし……もう十分かもしれん……
それと最後のメダル授与 背番号順だった こればっかりは仕方ないが やっぱりスワローズのふたりがメダルをかけあうところも見たかったな

まあそれも……

その前にお姫様抱っこがあったし……(この話はまたあとでしま~す)



ほかにも細かいところを挙げようと思えばいくらでも挙げられる気はする やっぱりいろいろ制限のある大会ではあったし
でも気にならないくらい楽しいことのほうが多かったな 制限のなかでめいっぱい楽しんだ わたしが指折りの「東京オリンピックの野球を楽しんだ人間」だという自負がある
毎試合とてつもなく怖くて緊張してハラハラして早く終われと思ったこともあったし 口内炎がメチャクソ無限湧きしたし 自国開催なのに睡眠リズムもわやくちゃになったが
不安やモヤモヤはなかった こんなに最後まですっきりとした気持ちで終えられた国際大会は初めてかもしれない
最初で最後の推しが出るオリンピック 好きな人間の長年の夢が叶うか否かの大事な大会 本来のポジションとは違う起用もありながら(というかDHばっかりやったやんか) ここまでお気持ちを抱えこまず駆け抜けられると思っていなかったな
全部全部山田さんのおかげだ



山田さんってすごい選手なんだなと思いました 当たり前だ わたしが山田さんを知った2015年の夏の時点で山田さんはめちゃすごい選手だった
それから山田さんがなにかを成し遂げるたびに 自分のなかで「山田さんはすごい」という認識を反芻して強固にしていたが 今回野球ファン以外の世間のまなざしもしこたま向けられる大会のなかで 各方面からの「山田さんはすごい」を浴びて
山田さんってわたしの認識の外でもすごい選手なんだとあらためて気づかされた

正直こんな思いをする大会になると想像できなかったな……まさかMVPを獲るとは……そもそもMVPという制度があることをきのうまで知らんかった
山田さんのことを信じていなかったわけではない でもまあ信じきれていなかったな
彼のことを信じきるってどういうことかというと 非現実的な成績を期待してしまうことになるんですよ それが実現できてしまう選手だから
でもそこまでの期待をかけることもためらわれるじゃん 山田さんのこと好きだし大事にしたいから
それで信じきることができずに 山田さんが非現実的な結果を叩き出してから 信じられていなかった……と後悔するやつを何度もやっている 山田さんを好きになってから……

特に初戦のときは リアルタイムで見られた打席はそこまで絶好調という感じではなかったし どうかチャンスで凡退するようなことだけないように……とかなり後ろ向きな気持ちでいたが
最後の打席 ヒットを打った直後のあの満面の笑みを後追いで見て なんとはなしに大丈夫だろうなと思った
山田さんの調子がというか うまく言えんが「この大会」は大丈夫だと思った それ以降になにがあっても山田さんがオリンピックで笑ったという現実は残るので

実際大丈夫すぎるくらい大丈夫だった メキシコ戦とか笑っちゃった まさかオリンピックで「すごすぎて笑えてくる」ゾーンの山田さんが見られるとは
大会を通じての貢献は挙げはじめるときりがないが なにより準決勝の8回裏2アウトの場面 あわやホームランの3点タイムリーヒット あの瞬間がいちばん「山田さんはすごい」を感じたし 感じすぎてさみしくなった
山田さんすごいんですよそのすごさをもっとたくさんの人に知ってもらいたいと思っていたし 今大会でだいぶ知ってもらえたことはうれしい でもその感情と「わたしだけが山田さんを知っていたい」という感情は表裏一体で
山田さんが自分の手から離れていくようでさみしくなってしまった 最初から山田さんはわたしの手中になんかいないのに

この二律背反は死ぬまで解消しないんだろうが 多少なりとも長く山田さんを見てきたわたしにできることは
彼がここに至るまでどういう夢を持ってどういう覚悟でいたのか そして目立った活躍以外の たとえば初戦のあの笑顔なんかも
ちゃんと記憶にとどめておくことだな そんで死ぬ前に走馬灯で一気に流そう

そういえば相対的に言うと 決勝戦がいちばん緊張せずに見られたかもしれん 自分でもよくわからんかったが それまでの4試合で「大丈夫」が積み重なった結果な気がしてきた
そしてここも実際大丈夫だった 最後の最後でようやく山田さんのこと信じきれたな



いちばん最初がいつだったか思い出せないくらい山田さんはずっと「オリンピックに出たい」と言っていた
最初はあまりに自分ごと感がなくて ようやく自分ごと感が出てくる時期にコロナが流行りはじめ 開催直前まで「自分の推しがオリンピックに出る」ことと真正面から向き合えた時間は少なかったが
音楽の仕事がしたいという希望をひとつ叶えて以降は特に夢も持たず 目先のことを楽しくやる日々を送っていた自分の人生のなかで 山田さんがオリンピックに出て金メダルを獲ることは 山田さんと同じく大きな夢だった
自分ごととして受け止められなくても 山田さんの夢が叶えばいいという気持ちを欠かしたことはなかった 山田さんのこと好きだからね

延期が決まったときはなんとも言えん複雑な気分になったが 去年の夏の山田さんはコンディション不良もあったし結局今年でよかったんだ 運がいいというか神に愛されているというか
でも山田さんが最後に夢を掴みとれたのは 運でも神の寵愛でもなく 山田さんの実力ゆえんのものだ
これはもう贔屓目抜きにしても言い切れるが 山田さんが活躍してくれたからこそ侍ジャパンは金メダルを獲れたと思う 自分の夢を自分の力で引き寄せて叶えあげた山田さんが
自分の世界でいちばん好きな人間であること いまだに夢を見ているみたいだ
山田さん自身の夢を わたしの夢を叶えてくれて ほんとうにほんとうにありがとう
ホームランも盗塁も笑顔もガッツポーズも金メダルも全部全部 こんなにいい景色を分けてもらえてわたしはほんとうに幸せものだ

今大会は試合を見ていて何度も 俺の哲人だ……と思った いやだからみんなの山田さんなんだけど
「わたしだけの山田さん」ではなく「わたしの山田さん」だとしたらどうだろう
6年間 しんどすぎて絶対オタクやめてやると思ったこともあった 見ていられない瞬間もやまほどあった でもなんだかんだずっと山田さんが好きだったし オリンピックもつらいしんどいと言いながら逃げずに見きることができた
結果この結末を見届けることができた わたしの山田さんだって 俺の哲人だって言ってもいいだろうか



と思っていたら最後に村上くんが文字どおり山田さんをさらっていっちゃった
まじ金メダル決まってからあのお姫様抱っこまで1分もなかったせいで 純粋に金メダルの余韻に浸れた時間1分足らずで終了してしまった そのあとはなにを考えていても常に頭の片隅にお姫様抱っこがあって……


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母がこの写真を見て「幸せそう」と言っていた そうですね

まさかほんとうに代表に選ばれるとは まさか金メダルを獲るとは まさかMVPになるとは……と「まさか」だらけだった東京オリンピックのなかで いちばんのまさかは「まさか金メダルを獲った直後に姫になるとは」だった 間違いなく
わたしはいままでも山田さんのことお姫さまだと言っていたけど(そうなの?)(言っていたの?) まさかそれが……半公式になるとは……オタク人生まじでいろんなことがある

まあオリンピックでMVPになったいま 山田さんが全世界の野球選手のなかでいちばん強いと言って差し支えないし 全部自分のものだというガチの「姫」スタンスでいていいと思う
この空もこの世界も 夢も野球も 全部あなたのものだ
どうか胸を張って神宮球場に帰ってきてほしい 夢にひと区切りをつけてあたらしくなったわたしの山田さんに会えることを心から楽しみにしている

あと村上くんと……末永くお幸せにね……